『理系のための文章教室 〜もう「読みにくい」とは言わせない! 〜』を読んだ読書メモです。
藍月先生の新刊!
— むろほし (@RyotaMurohoshi) 2020年5月28日
文章に関する同人誌の内容もコンパクトな量でとても為になる内容だったから、商業誌のコッチもとても楽しみ!
読んで書くぜ、技術文章! pic.twitter.com/PSRgGHwfC1
本書は、工業高専・工業系の大学出身で、ライトノベルも出版されている藍月 要先生による新書です。出版は星海社新書です。 藍月先生が技術書典で頒布されていた「エンジニアのための日本語文章テクニック 〜明日から「読みやすいね」と言われよう!〜」がとてもよかったので、本書も予約して購入しました。
感想その1
非常に短い時間で集中しスラスラ読めて良かった
3時間くらいで読めた気がします。
買われても積読されたら意味がないので、きちんと読まれる本にするために薄めにした、という感じの藍月先生の狙いもあったようです。(後書きに書かれていました)
とってもよかったです。
感想その2
「理解しやすい文章」への改善テクニックが、簡潔にわかりやすく書かれていてよかった
テクニックは例えば
- 長すぎる文を句点・句読点で区切る
- 漢字を適切にひらがなにする
- 能動隊・受動態の使い方
- 文の主体など
でした。他にも上級者向けの内容などもありました。それぞれ非常に納得ができ、わかりやすいものでした。
感想その3
「理解しやすい」への考え方が変わってよかった
本書18P・19ページにはこうあります。
文章には、大きく分けてふたつの種類があります。
・誤解される可能性を過度に恐れず、まずは一人でも多くの人に理解や共感されることを目指すもの
と、
・たとえ理解できる人が少なくとも、絶対に誰にも誤解されないことを目指すもの
です。
理系のための文章教室 〜もう「読みにくい」とは言わせない! 〜 藍月 要 星海社新書 18P・19ページより
さて、私のようなそこそこ情報発信をするプログラマーの場合、どちらも大事になってきます。 ツイッターの場合字数制限などもありますし、嘘は書かないけれど、誤解を受けてしまう可能性があることも書きます。 初学者向けのブログの場合、「正確には違うけれど〇〇のようなもの」という書き方もします。 一方で仕様書などの場合、誤解されない文章を書くべきです。
マジでダメでできない大学生だったから研究室でよく怒られたんですよ
— むろほし (@RyotaMurohoshi) 2019年12月30日
「お前のはわかりやすい説明じゃない。わかった気にさせる説明だ。それっぽい言葉を並べて、理解させた気にさせて相手を気持ちよくさせる説明だ。ちゃんと理解してないだろ!全然理解してないだろ」って怒られたんです(実際そう)
実は大学時代に怒られて「誤解されるかもしれない説明」に対して、ある種の恐怖心をいただいていました。「誤解されちゃ、だめなんだー」って。
ただ、ツイッターやブログですでに使いまくってしまっているんですよね。「「誤解されるかもしれない説明」
本書を読んで、「時には誤解されるかもしれないけれど、一人でも多くの人に自分の考えを伝えるために、わかりやすい文章を書く」ということの大切さを再認識し、恐怖心が和らいだという感じがします。
ただ、もちろん相手を騙したり、わかってないのにわかったフリするのは絶対ダメです。それはやりません。
短くて、わかりやすい(ように思える)説明も大切だけど、
— むろほし (@RyotaMurohoshi) 2017年8月31日
長くても、間違った理解をせず、相手に正確に・一意に伝える説明も大切だよなー
って本当に思う
わかったさせる気(実際は違うorずれてる)が大切な人もいるかもしれないけれど。
もちろん、相手に誤解を与えない説明も大切。
ていうか、「理系」だけじゃなく、文章を書く人全員に読めばいいと思う!
特に「誤解される可能性を過度に恐れず、まずは一人でも多くの人に理解や共感されることを目指すもの」と「たとえ理解できる人が少なくとも、絶対に誰にも誤解されないことを目指すもの 」の下りとか。