部屋をかたづけた
小さいころから、かたづけが本当に苦手だった。
さすがに30代になったし、いい加減いい大人として、しっかりしないといけないなって思って、頑張ってかたづけた。
内容が古くなった技術書。
床に積み重なる週刊誌。
もう絶対に着ないだろうなって服。
押し入れを占領する壊れたパソコン。
使わないガジェット。
床に散らばる髪の毛やホコリ。
汚い部屋を、綺麗な部屋にするには、すごい労力が必要だった。しんどかった。
汚い部屋だと、「どうせ汚ねぇ~しー」って感じで際限なく汚くなる。割れ窓。
綺麗な部屋にすれば、綺麗な状態に維持することはある程度簡単だってことがわかった。
本棚や収納ボックスを買ったけど、それでも限度がある。
狭い部屋に、使わないモノが結構あった。
狭い部屋には、使わないモノを置いておくスペースはない。
どうしても「捨てる」っていうことが必要だった。
週刊誌はきっちり資源ごみの日に、技術書はのブックオフの買取に。服は回収ボックスや捨てたりした。
面倒だったのはPC。HDDを抜いて破壊するサービスに持っていくのが面倒で、なかなか手が付けられなかった。が、やってみたら案外早かった。
面倒だったのはPCだけれども、しんどかったのは他にもある。
技術書。もう読まないかもしれないけれど、いつか読むかもしれない。けれど、かさばる。電子書籍版で買えるものは、電子書籍で買えばよかった。
服。プログラミングイベントでもらったり買ったりしたTシャツ。衣替えのたびに、「あーこんなことあったな」って思い出す。結局、衣替えするだけして、着ない服も多いのだけれども。
服は、結局捨てられなかったものも多い。思い出を捨てるみたいで、結局捨てられなかった。
狭い部屋に住んでいる。正直男の一人暮らしだしこれくらいで十分だと思う。
けれどこの部屋には、使わないモノを置いておくスペースはない。
ただ使わないモノにも思い出がある。
捨てるのはしんどい。
とりあえず、イベントの服を捨てても思い出をおもいだせるように、写真をいっぱい撮ろうとおもった。